講演資料
特別講演のプレゼンテーション
基調講演
Dr. Jason Ghidella, MathWorks
自動運転とロボティクス
石崎 大智, マツダ株式会社
機械学習とディープラーニング
峽戸 直也, 全日本空輸株式会社
宇宙と無線通信
佐野 淳平, NECスペーステクノロジー 株式会社
広がるモデルベースデザイン
リスキリングと人材育成
パワーエレクトロニクスとエネルギーマネジメント
ポスター発表
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ムーンショット:いかにしてエンジニアと科学者たちは不可能を可能にするか
Dr. Arun Mulpur
MathWorks
ムーンショットとは、不可能に思えるが実現すればイノベーションや生活水準向上の大きな原動力となる研究や計画を意味する。昔、人類初の月面着陸というムーンショットが達成され、集積回路、太陽電池、デジタル画像処理などの新しい技術が育まれた。現在エンジニアや科学者が取り組む無限のクリーンエネルギーの生成、高度な医療機器の開発、火星旅行、宇宙探査などのムーンショットにおいてMATLAB®、Simulink®が果たした役割、そして同じツールやテクニックを自分の「ムーンショット」に適用する方法について講演する。
航空機開発におけるMBSE/Model-Based Designの適用は進んでいるのか
増子 洋一郎
三菱重工業株式会社
近年の航空機開発、特に防衛用途の航空機システムは、システムが益々複雑化してきている。このため、要求をもれなく実現するためには、MBSEの適用、更にはModel-Based Designによるシミュレーション技術やオートコードによる工数削減など、モデルの再利用による開発が求められてきていると考えている。このような状況において、航空機開発におけるMBSE/Model-Based Designの適用はどのようになっているのだろうか、MBACにおける2年余りの活動を通じて見えてくるMBSE/Model-Based Designの適用も含めて報告する。
空の移動革命への挑戦 ~日本発 空飛ぶクルマと物流ドローンの挑戦~
岸 信夫
株式会社SkyDrive
当社は「100年に一度のモビリティ革命を牽引する」をミッションとし、「日常の移動に空を移動する」未来を実現できるよう「空飛ぶクルマ」及び「物流ドローン」を開発している。「空飛ぶクルマ」は2020年に国内で唯一の有人飛行試験を公開し、2025年の大阪・関西万博を目指して開発を進めている。「物流ドローン」は、山間部の作業現場での活用により重労働負荷を減らす。今回は「空飛ぶクルマ」及び「物流ドローン」の開発状況とMATLAB®を用いたMBSEやModel-Based Designの活用についてお話しする。
パーソナルモビリティの安全機能開発のためのAIを用いたToFカメラの深度画像の高精度化
近藤 信二
スズキ株式会社
ToFカメラは3D-LiDARと比べて安価で解像度が高く、工場やオフィスでの人数カウントや物体位置・姿勢の推定に使われている。しかしながら太陽光の影響によって屋外、特に遠方や反射率の低い物体に対しては測距精度が低下する課題があり屋外を走行するパーソナルモビリティの安全機能としての使用は難しい。そこで我々は3D-LiDARから教師データを生成し、AIを用いてToFカメラの深度画像の改善に取り組んだ。本講演ではToFカメラデータからディープラーニングによって深度画像を推定し、ToFカメラ深度画像を改善した結果について説明する。
自動運転開発向け連成シミュレーション環境の合流判断技術への適用
山内 優, マツダ株式会社company
石崎 大智, マツダ株式会社
複雑化する自動運転システムを効率的に開発するため、システムの学習/評価シナリオを自動作成しフルバーチャル上で実行する開発環境の構築を進めている。本講演では、「MATLAB®、Simulink®、Automated Driving Toolbox™」と交通流シミュレータ「PTV Vissim」の連成シミュレータ環境の構築ならびにゼンリンデータコムの「いつもNAVI API」を活用した道路モデル自動生成ツールの開発を行い、合流判断技術へ適用した事例について紹介する。
適度な力制御を実現する空気圧ロボットの開発とシミュレーション活用
杉原 洋樹
東レエンジニアリング 株式会社
労働人口不足や人件費高騰などから自動化ニーズが高まる中、東レエンジニアリングでは空気圧とパラレルリンク機構に着目し、適度な力制御によりテープ材料の曲面貼り付けなどを実現できる空気圧ロボットを開発した。開発に際してはスケジュールとコストの問題から実機試作を多用できない課題があったため、空気圧パラレルリンク機構の複雑な圧力・変位応答を再現できるようSimscape™でモデル化し、MATLAB®、Simulink®で作成した制御モデルと組み合わせることで試作レスでの評価環境を構築した。このロボット開発におけるモデルベース開発の適用事例を紹介する。
広域データ収集とビッグデータ解析で廃棄物処分場のカオスに挑む
石森 洋行
国立研究開発法人
国立環境研究所
廃棄物処分場は生活の社会基盤であり税金で運営されている。時代とともにごみの質や量は変化し、より厳しい安全基準を求める声への対応で維持管理期間が想定よりも長期化し、必要経費の確保と説明が特に求められるため、ITを活かし、研究者と実務者が互いの情報を双方向から積み上げる情報基盤の実現を目指す。各処分場から収集した異なるフォーマットかつ大量のデータを統合、今後の一元管理を可能にする環境を整備し、MATLAB®で精査・分析の時間を大幅に短縮した。Web化で共有、連携強化で将来の維持管理と対策が期待される。
画像認識AIとLiDARを用いた農業機械周辺における人検出
梅野 覚
国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
農業の単位従事者当たりの死亡事故件数は全産業平均の約8倍であり、その約3割は農業機械による挟まれ、ひかれ、巻き込まれで生じている。要因として、運転者が周辺の作業者に気付くことが困難な点が挙げられる。農研機構では、機械上に設置したカメラと3DLiDARで得たデータをMATLAB®で統合・処理し、接近する作業者を検出するシステムを構築した。本発表では、カメラ画像から作業者を検出する検出器の転移学習の構築方法及び検証結果、カメラ画像及び3次元点群から検出した作業者の距離の検証結果に関して説明する。
モビリティを基軸にしたCPS実現への取り組み
横山 夏軌
株式会社デンソーテン
我が国は情報社会(Society4.0)に続く新たな未来社会のコンセプトとして「Society5.0」を提唱している。その根幹を成す技術がサイバーフィジカルシステム(CPS)※である。※データを仮想空間に集め、解析・予測して現実世界へフィードバックすることで全体最適を実現するシステム。当社はモビリティを基軸として様々な移動課題の解決にフォーカスした「m-CPS」を企画・開発している。本講演では、m-CPSの考え方やアーキテクチャ、MATLAB®活用によるシステム構築、および、北九州市東田地区における実証実験の事例について紹介する。
航空機部品が故障する前に交換する、ANAの予知保全への挑戦
重冨 貞成, 全日本空輸株式会社
峽戸 直也, 全日本空輸株式会社
ANA整備センターでは航空機整備を通して安全性や定時性の向上の取り組んでおり、近年は運航中のセンサーデータを活用した予知保全に注力している。世界中の様々な場所を飛行する航空機は外的環境や航路に応じて内部システムも非定常な挙動を示すため、センサーデータを活用した予知保全では特徴量の抽出が難しいという課題があった。本発表ではMATLAB®の活用事例として、航空機の空調システムのデータ分析事例を取り上げ、ドメイン知識と機械学習を活用した予知保全への取り組みについて紹介する。
MATLAB Production Serverを用いた脳波クラウドBCIによる感性の可視化
町澤 まろ
広島大学/株式会社Xiberlinc
BCI(ブレイン=コンピューター=インターフェース)はローカルPCを用いた手元での解析が主流であったが、脳情報解読技術及び脳工学技術の進歩と共に大容量の脳情報をリアルタイムに高品質で解読する為複雑なアルゴリズムを用いる必要がある。その為ハイスペックのローカルPCは必然的に重量も増え、屋外環境などでの実用性に欠けていた。負荷のかかる解析をクラウドAIとして実装することで、より簡便な実社会に適した脳情報の高精度な可視化が達成できる。これまでの研究からMATLAB Production Server™を用いた実装例と今後の課題等について紹介する。
1D解析におけるAIサロゲートモデルの適用
小杉 寛明
株式会社SUBARU
車両開発におけるトランスミッション(T/M)制御精度は油圧特性の影響が大きく、その特性を左右する因子が多い。ここを正確にモデル化すると計算に時間を要するため動作が遅くなり開発効率化の阻害要因となる。今回、計算負荷の高い油圧制御部をAIモデルにサロゲートすることで計算負荷低減と必要精度の確保を両立させる。AI部には最新のNeural ODEを用い温度依存性も含めて高精度な油圧波形を再現した。本講演では、MathWorks社ご支援のもとに実施したMATLAB®プロダクトファミリーを活用したAIモデル構築の事例について紹介する。
故障メカニズムと自然言語処理による類似ワランティ分析
松本 裕作, 松本 裕作
當房 航, 株式会社クボタ
品質問題の早期発見・素早い対応に向け、弊社でも様々なIT活用の取り組みを行っている。ワランティ等の情報を読み解き故障メカニズムの推定を行いつつ他の類似案件の抽出・判別を行う作業は、これまで人の目による判断と手作業が中心であった。弊部門が関連部門と共に推進する故障メカニズムのデータベース化の考え方を応用し、自然言語処理を活用して類似品質問題の分類・整理を効率化する支援プログラムを開発した。試行錯誤を繰り返す推進スタイルに追従できるIT基盤としてMATLAB®が適していた。講演ではこれまでの活動概要や現状を紹介する。
Beyond 5G/6Gに向けたテラヘルツ帯・ミリ波帯を用いた無線通信システムに関する研究
大関 武雄
株式会社KDDI総合研究所
次世代のモバイル通信システム「Beyond 5G/6G」において、より高速・大容量の通信を実現させる為、テラヘルツ帯といった高周波数帯利用への期待が高まり、また5Gで用いられているミリ波帯についてもカバレッジ拡大の為のより有効な利用方法が求められている。これらの高周波数帯の信号は、直進性が高く減衰も大きい点がその利用をより難しくしている。この講演ではKDDI総合研究所で行っている高周波数帯を活用した無線通信システムの検討について紹介し、通信容量やカバレッジに関して、MATLAB®を用いた計算機シミュレーション評価の結果を説明する。
宇宙産業の展望と民間企業によるロケット開発
稲川 貴大
インターステラテクノロジズ株式会社
グローバルな市場拡大が見込まれる宇宙ビジネスの中で、国内民間企業で初めての宇宙空間到達などの実績を作ったインターステラテクノロジズのロケット開発の変遷や現在の取り組み、展望などを技術者兼経営者の観点で共有する。ロケット開発には要求される技術レベルの高さ、開発資金、射場の立地および打上げ地域住民からの協力の必要性等さまざまな難しさが伴う。スタートアップの民間企業としてこれらの難題を解決しながら自社でロケット開発に取り組んだ事例を紹介するとともに、その意義を伝え宇宙産業の未来についても触れる。
JRCのローカル5Gの取り組みとBeyond 5Gに向けて
館森 正樹
日本無線株式会社
JRC日本無線は1915年の創業以来、無線技術を活用した製品やシステムの提供を通じてお客様の様々なニーズに応えてきた。2019年、国内ではプライベートネットワークとしてローカル5Gが利用可能となり、新しい価値提供とDXを推進する通信基盤として期待されている。ローカル5Gは自己土地利用が基本であり、電波伝搬シミュレーションによるシステム設計が重要である。ローカル5Gの導入事例(テストコース等)とMATLAB®による電波伝搬シミュレーションの取り組みを紹介する。またBeyond 5Gに向け、MATLABを活用した開発の取り組みを紹介する。
宇宙開発利用の進歩に貢献するモデルベース開発技術
古川 琢也, 日本電気株式会社
佐野 淳平, NECスペーステクノロジー株式会社
NECは、宇宙事業を通じ、防災・インフラ管理、科学探査等で社会に幅広く貢献している。その宇宙事業を支える技術は制御システムや電気/電子回路、ソフトウエア工学等多岐に渡る。昨今ではそれらの技術の高度化を実現するため、モデルベース開発を積極的に取り入れている。本講演では、技術と信頼で宇宙ソリューションのミッションクリティカルを支えるNECの衛星システム、および搭載機器の開発が、MATLAB®、Simulink®を利用することにより実現されている事例を示す。
次世代モバイル通信に向けた衛星と航空機を用いた通信システムの研究開発
辻 宏之
国立研究開発法人
情報通信研究機構
これまで通信ネットワークは、地上系を中心に二次元の拡大を続けていたが、近年、ハイスループット衛星、衛星コンステレーションさらには高高度プラットフォーム局(HAPS)などの様々なプラットフォームの登場や衛星打ち上げコストの削減により、静止軌道衛星、低軌道衛星、航空機など伝送容量や遅延が異なる三次元に広がる非地上系ネットワークネット(NTN)による新たな通信システムの構築と利用が進んでいる。本講演では、NTNの現状と特徴に触れ、今後のネットワーク技術の研究開発について述べる。
市場の実操作を考慮したドライバビリティ評価プロセスの開発
近藤 俊朗
トヨタ自動車株式会社
HILSを用いたドライバビリティ性能の自動評価技術開発にあたり、実操作に則した評価条件で性能評価を実施するため、走行ビッグデータからユーザー操作の特徴を抽出し、車速目標生成手法を検討した。フィッティング性と変数の少なさからロジスティック曲線の一つであるゴンペルツ曲線を選定し、実操作範囲内で生成した車速目標による評価を行った。結果、既存の車速目標生成方法よりも課題抽出能力の高い評価手法を提案することができた。
【パネルディスカッション】 航空機業界コンソーシアム:MBAC ワーキンググループ活動紹介
梅沢 翔
株式会社SUBARU
2020年3月、航空機製造業界におけるModel-Based Design/MBSEの推進を目的に、企業横断型のMATLAB®、Simulink®ユーザコンソーシアム(Model-Based Aviation Development Consortium 【MBAC】)を発足した。航空機製造業界は開発期間が長い一方開発機会が少なく、個社ではModel-Based Design/MBSEの導入や人材育成が進みにくいという課題がある。MBACで参加メンバー間の課題を共有の上、それらを解決していくため各テーマに沿ったワーキンググループ (WG)活動を行っている。本セッションでは、2022年度に実施した、MBSE推進、モデル流通、社内普及の各WG活動について紹介する。(本講演ではQ&Aセッションを行いません)
パネラー:IHI 坂井 俊哉、東京計器 堀田 繁、三菱重工業 岡内 俊学
アクティブノイズコントロールシステム開発におけるModel-Based Design適用事例
坂本 浩介
株式会社本田技術研究所
自動車向け新型アクティブノイズコントロールシステムの開発において、車両の電動化とともに移り変わる室内騒音課題に対応するため、マルチチャンネルのセンサー入力・出力を持つ制御システムの開発と、システムの複雑化に対応した開発プロセス構築が必要となった。MATLAB®、Simulink®を基幹ツールチェーンとして制御アルゴリズム開発、実装用コード生成、計測データ解析、開発ツール構築に適用することで、制御性能を高めつつ開発効率を向上させる効果を得られたので事例として紹介する。
有機膜形成装置の温度制御におけるModel-Based Design適用事例
杉内 佑輔
芝浦メカトロニクス株式会社
有機膜形成装置の温度制御開発へのModel-Based Designの適応事例を紹介する。装置の温度制御において、実時間最適制御であるモデル予測制御(MPC)を適用するためModel-Based Designを導入した。多入力多出力の制御対象に対してModel-Based Designを導入し、MPCを用いた温度制御開発をすることで、省時間・省労力な開発を行うことができた。また、装置制御用のPLCに対しSimulink PLC Coder™を利用することで、高度な制御をするMPCを、短時間で実装できた。本講演では温度制御開発におけるModel-Based Design適応事例として、MPCの適用とPLCへの実装事例を紹介する。
Model-Based DesignツールによるAUTOSAR Adaptive Platform向けアプリケーション開発事例
高田 光隆, 名古屋大学
髙橋 良輔, パーソルクロステクノロジー株式会社
車載ソフトウェアプラットフォーム標準化団体AUTOSARは、高性能車載コンピュータ向けソフトウェアプラットフォームAUTOSAR Adaptive Platform(AP)の仕様策定と参照実装開発を行っている。名古屋大学では、複数企業との共同研究(A2Pコンソーシアム)を通しAUTOSARでの活動貢献を行うと共に、AUTOSAR AP導入支援のための開発を行ってきた。本講演ではA2Pコンソーシアムの紹介と開発成果であるRaspberry Pi™ mouseを用いたアプリをベースに、Simulink®モデルを導入した開発事例を紹介する。
Model-Based Systems Engineeringに基づくモータ設計環境構築による”コア&カスタマイズ戦略”の推進
大石 陵平
株式会社デンソー
デンソーは世界中のメーカーに様々な製品やシステムを提供している中で、多様化する自動車市場の要求を満足するために標準化(コア)と差別化(カスタマイズ)を高度に組み合わせた製品・サービスを一括企画するコア&カスタマイズ戦略を推進している。コア&カスタマイズ戦略の一環として既存のブロワーモータ―をシステムズエンジニアリングの観点で再定義し、コアとカスタマイズを組合わせることで開発効率を向上した。本講演ではMathWorks社ご支援のもとに実施したModel-Based Systems Engineeringの事例を紹介する。
平均年齢55歳!ベテラン人材のリスキリングからはじめたデジタル人材育成の紹介
井上 雅昭
株式会社豊田自動織機
デジタル化推進において人材確保は重要であるものの、採用だけでは難しい。そのため弊社では社内育成することで人材を確保しつつ、更には育成した人材がデジタルを広めることに取り組んでいる。デジタル化推進においては、部門を越えたデータの利活用が必要になる。そこで経験豊富で現場や実務に精通したベテラン人材が、自らデジタルで課題解決しようという動きへ、更にデジタルは専門家や若い人だけの技術ではなく全社員が利活用することを掲げ、活動を開始したので紹介する。
モデルベース開発(MBD) 人材育成 ~学校教育から社会人教育に至るまで~
脇谷 伸
広島大学/ 一般社団法人デジケーション
産業界において モデルベース開発(MBD)の重要性が高まっている。しかしエンジニアにとって一連のMBDによる開発プロセスを学習する機会は少なく、その概念が十分に浸透していないという実情もある。このような現状に鑑み、2016年に広島大学に設置された「モデルベース開発基礎講座」を契機にMBD教育カリキュラムを策定し、これまで延べ2,000名を超える人材育成を行ってきた。2021年には大学発ベンチャーとして一般社団法人デジケーションを設立、社会人だけでなく学校教育現場においてもMBD的な思考を育成するための教育活動を行っている。
電動車用バッテリの内部抵抗モデルパラメータ同定におけるMATLAB適用事例
安田 聖文
本田技研工業株式会社
電動車開発において、バッテリを中心としたエネルギーマネジメント設計が重要である。当社では様々な走行条件や環境条件下での車一台分のエネルギーマネジメントとバッテリ挙動をシミュレーション可能なモデルをMATLAB®、Simulink®で構築し運用している。上記モデル中の重要な構成要素であるバッテリ内部抵抗モデルに必要なパラメータは、バッテリの単体試験結果を用いて同定している。本講演では最適化手法とAIにより効率的にパラメータを同定するツールをMATLABにて構築した事例を紹介する。
オフロード機械向け電動パワートレイン開発におけるMBSEの適用
朝井 豪
ヤンマーホールディングス 株式会社
持続可能社会の実現に向け、オフロード機械の電動化が加速している。オフロード向け電動パワートレインの開発では、幅広い用途に対応しつつもアーキテクチャは極力共通化する必要がある。これを実現するため当社ではMBSE(Model Based System Engineering)の導入を図っている。本講演では、System Composer™を活用した電動パワートレインシステムの設計事例を通じ、様々な要件を反映した動的・静的評価の実施手法や、要件-機能-部品-システム間のトレーサビリティの確立などについて得られた知見を紹介する。
空調用電動コンプレッサのモータ制御システム開発におけるAIモデルの活用事例
木暮 雅之
サンデン株式会社
車の電動化が進みソフトウェアが大規模化・複雑化していく一方で、開発期間の短縮に対する要望が高まっている。その課題を解決する為、車両OEMではモデルベース開発に着目し、車両仕様の作り込みを進めている。それに伴い、実機同等の振舞いを行う部品モデルの納品をサプライヤーへ要求するようになってきた。本講演では、車両向け電動コンプレッサの部品モデルとして、演算速度と精度の相反する性能を両立する手法としてAI技術を活用したサロゲートモデリングに着目し、MATLAB®、Simulink®を活用した開発事例について紹介する。
SoC/FPGA評価基板を活用したパワエレ制御開発向けHILS環境の構築
齋藤 亮介
東芝インフラシステムズ 株式会社
インフラ向けパワーエレクトロニクス(パワエレ)製品における制御ソフトウェアが担う機能は年々拡大し、それに伴うソフトウェア検証作業が指数関数的に増大している。ソフトウェア検証作業を効率的に進める手段の一つとして、検証のフロントローディングを目的としたHILS (hardware-in-the-loop simulation) 導入に取り組んでおり、市販のSoC/FPGA評価基板とHDL Coder®を活用したパワエレ制御開発向けHILS環境を構築した。その開発コンセプトやHILS導入の取り組みについて紹介する。
【初心者歓迎】MATLABでGUIアプリ作成体験会
本体機能のMATLAB® App Designerを使うことでソフトウェア開発の専門家でなくても完成度の高いアプリを作成できます。コンポーネントをドラッグ&ドロップでグラフィカルユーザーインタ-フェイス(GUI)のレイアウト設計を行い、エディターで最小限のコードを書くことでアプリを作ることができます。
MATLABを使ったことがない方やプログラミング経験がなくても参加可能ですので、ぜひGUIアプリ作成を実際に体験してみませんか?
使用するPCはこちらで準備いたします。
なお、希望者多数の場合は抽選になります。あらかじめご了承ください。
抽選結果については個別にお知らせいたします。
System Composerによるシステムアーキテクチャモデリング
複数の専門分野にまたがるアプローチと手段を検討するシステムズエンジニアリングは、既に多くのお客様の設計開発部門において適用の検討が進んでいます。システムズエンジニアリングでは、システムレベルの要求を元に、適切なコンポーネントへの分解と要求配分およびシステムアーキテクチャのトレードオフ検討や要求との検証が行われていきますが、これらの検討においてSystem Composer™の活用が可能です。本ワークショップでは、Simulink®操作を学ぶ感覚でSystem Composerツールの基本的な操作方法をご体験いただきます。MATLAB®、Simulinkの操作経験がある方はよりご参加いただきやすいかと思いますが、初心者向けですので経験がなくても大丈夫です。ご興味のある方はぜひご参加ください。
使用するPCはこちらで準備いたします。
なお、希望者多数の場合は抽選になります。あらかじめご了承ください。
抽選結果については個別にお知らせいたします。
体験!RoadRunnerではじめるADAS・自動運転シミュレーション環境構築
このセッションではADAS・自動運転シミュレーションの環境構築のハンズオンを行います。RoadRunnerによる3Dシーン・テストシナリオ作成からSimulink®と連携したシミュレーションまで、実際に手を動かしながら体験いただけます。 この分野に携わるエンジニアの方は是非お申込みください。
使用するPCはこちらで準備いたします。
なお、希望者多数の場合は抽選になります。あらかじめご了承ください。
抽選結果については個別にお知らせいたします。
モデルベース開発(MBD) 人材育成 ~学校教育から社会人教育に至るまで~
産業界において モデルベース開発(MBD)の重要性が高まっている。しかしエンジニアにとって一連のMBDによる開発プロセスを学習する機会は少なく、その概念が十分に浸透していないという実情もある。このような現状に鑑み、2016年に広島大学に設置された「モデルベース開発基礎講座」を契機にMBD教育カリキュラムを策定し、これまで延べ2,000名を超える人材育成を行ってきた。2021年には大学発ベンチャーとして一般社団法人デジケーションを設立、社会人だけでなく学校教育現場においてもMBD的な思考を育成するための教育活動を行っている。
広域データ収集とビッグデータ解析で廃棄物処分場のカオスに挑む
石森 洋行
国立研究開発法人国立環境研究所
廃棄物処分場は生活の社会基盤であり税金で運営されている。時代とともにごみの質や量は変化し、より厳しい安全基準を求める声への対応で維持管理期間が想定よりも長期化し、必要経費の確保と説明が特に求められるため、ITを活かし、研究者と実務者が互いの情報を双方向から積み上げる情報基盤の実現を目指す。各処分場から収集した異なるフォーマットかつ大量のデータを統合、今後の一元管理を可能にする環境を整備し、MATLAB®で精査・分析の時間を大幅に短縮した。Web化で共有、連携強化で将来の維持管理と対策が期待される。
MATLAB・Simulink最新情報 (R2023a)
Dr. Michelle Hirsch, MathWorks
Dr. Jason Ghidella, MathWorks
MATLAB®、Simulink®の新機能をご紹介。この講演では、インタラクティブアプリ、ライブエディタタタスク、MATLABでほとんどコーディングせずにタスクを完了するための高レベル関数などの新ツールと、入力信号の定義、デザインバリアントの管理、シミュレーションのデバッグのためのSimulinkの新機能を紹介する。MATLABとSimulinkの両方でPython®を使用し、Jupyter®、VS Code、Unreal®などの他のツールや環境と統合して、コードとモデルを構築してテストするための新機能をご覧いただく。
SoC/FPGA評価基板を活用したパワエレ制御開発向けHILS環境の構築
東芝インフラシステムズ 株式会社, 齋藤 亮介
インフラ向けパワーエレクトロニクス(パワエレ)製品における制御ソフトウェアが担う機能は年々拡大し、それに伴うソフトウェア検証作業が指数関数的に増大している。ソフトウェア検証作業を効率的に進める手段の一つとして、検証のフロントローディングを目的としたHILS (hardware-in-the-loop simulation) 導入に取り組んでおり、市販のSoC/FPGA評価基板とHDL Coder®を活用したパワエレ制御開発向けHILS環境を構築した。その開発コンセプトやHILS導入の取り組みについて紹介する。
有機膜形成装置の温度制御におけるModel-Based Design適用事例
有機膜形成装置の温度制御開発へのModel-Based Designの適応事例を紹介する。装置の温度制御において、実時間最適制御であるモデル予測制御(MPC)を適用するためModel-Based Designを導入した。多入力多出力の制御対象に対してModel-Based Designを導入し、MPCを用いた温度制御開発をすることで、省時間・省労力な開発を行うことができた。また、装置制御用のPLCに対しSimulink PLC Coder™を利用することで、高度な制御をするMPCを、短時間で実装できた。本講演では温度制御開発におけるModel-Based Design適応事例として、MPCの適用とPLCへの実装事例を紹介する。
本セッションは、講演終了後「講演者との意見交換会(少人数によるラウンドテーブルミーティング)」を開催します。参加ご希望の方は、登録ページのセッション登録で、講演者とお話ししたいトピックを添えてご応募ください。希望者多数の場合は抽選になります。あらかじめご了承ください。