MATLAB EXPO 2025 Japan

From Embedded to Empowered: The Rise of Software-Defined Products

自動車業界では、すでに「software-defined」という言葉が定着して久しいが、昨今では航空宇宙、産業システム、医療機器など他のさまざまな産業においてもこの言葉が広がりを見せている。これまで、目に見える機能の多くは機械的および電子的なサブシステムとして実装されており、特定の重要な機能を組み込みソフトウェアを用いて実現していた。よって、機能の多くは生産時に決められていた。今後、ブランドの特徴的な特性や顧客が感じる価値を体現する機能は、システムのライフスパンを通じて新しい価値を生み出す能力を提供するソフトウェアによって定義されることになる｡この「software-defined」への変革は、開発プロセスの変更、チーム間の新たなシナジー、そしてMATLAB^®やSimulink^®のようなプラットフォームを活用する新しい方法を必要とする。本講演では、この破壊的な変化に伴うリスクを軽減しながら価値を実現するための重要なアプローチを紹介する。（日本語字幕付き）

ルネサスが考える電子機器設計の未来とUX、デジタライゼーション

ルネサスは、UX・デジタライゼーションを最重要戦略として位置づけ、PCB設計ソフトウェア企業であるAltiumの買収を行い、 UX専任の組織を新設した。ルネサスが目指すのは、あらゆる規模・業種のユーザが電子機器を設計できる、統合されたオープンな「電子機器設計・ライフサイクルマネジメントプラットフォーム」の構築だ。世界中の顧客がより楽（ラク）に開発を進められる環境を提供し、電子機器設計の未来を革新していく。

MATLAB and Simulink 最新情報

研究、設計、開発のワークフローを支援するために近年MATLAB^®、Simulink^®に実装された新機能を紹介する。ノーコード・ローコードで様々なタスクを解決できる対話型のツールなど、大きく改善したデスクトップ環境やエディタ機能や、データやシステムの振る舞いを解析しやすくする為の新しい可視化オプション、そしてコードやモデルを構築・テストするための新機能等に焦点を当てて紹介する。また、ディープラーニングや無線通信、システムエンジニアリングなど特定の分野における機能についてもハイライトする。 

作業スピード "500倍" ! 文系社員が挑んだ生産計画の数理最適化

文系社員が事務系職場でデジタル化/データサイエンス活用の火付け役に！デジタル未経験者が社内のベテラン向けデジタル実践教育を受け、事務系職場（生産管理）で「数理最適化」を用いた組立日程計画作成の自動化に挑戦。自動織機の製造では、生産の90%が特殊仕様で組立工数差が約3倍になることもある。このため、超多品種少量生産の組立生産計画の作成には多大な時間がかかり、変更要望に対応することも困難であった。更に生産計画にミスがあればやり直しが必要で、難易度の高い業務の引継ぎは最短でも3か月かかっていた。そこで「数理最適化」を用いた組立日程計画作成の自動化に取り組み、効率的な計画立案を実現。工数を大幅に低減し、生産計画のミスも減少した。結果として、生産管理の主要業務の多能工化や改善が更に加速、業務の属人化も解消することができた。

お知らせ： 
本講演はランチセッションです。事前にご参加登録いただいたご聴講者の方には講演会場内にて無料の軽食をお配りいたします

辻 年喜

株式会社豊田自動織機

建設機械を対象としたメタバース研究教育におけるMATLABの活用

大型クレーンなどの建設機械では、転倒や構造損傷、つり荷の振れ回りなどの事故リスクが存在する。これらの事故を防ぐために、メタバース技術を用いた操作者の訓練が注目されている。本発表では、Unreal^® Engine 5を用いて構築した大型建設機械のVR操作シミュレータにおける、MATLAB^®･Simulink^®を活用したリアルタイムシミュレーションの取り組みについて紹介する。本シミュレータでは、Unreal Engine 5上の機械の挙動はMATLAB･Simulinkを用いた動力学的解析により計算される。また、MATLABで取得した力学的データに基づく、制御アルゴリズムや自動運転技術の研究教育の取り組みについても紹介する。

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横田 和哉

長岡技術科学大学

畜産DXの最前線！AIを活用した乳牛管理の実証実験

近年、畜産業において乳牛の個体管理の効率化が求められている。本プロジェクトでは、4Kカメラで撮影した牛舎内の映像から、AIを活用して乳牛の耳標（個体識別番号）を自動で読み取り、牛の居場所を把握する技術の実証試験を行った。高精度な認識を実現するため、複数の画像認識モデルを比較し、試行錯誤を重ねた。その結果、高精度で識別が可能な、実用的なシステムを開発できた。さらに、専門的なIT知識がなくても使えるように、開発したシステムをWebブラウザで利用できるアプリとして実証実験に活用した。MATLAB^®の統合環境を活用することで、システム開発の期間を短縮し、精度向上にも成功した。本技術は、畜産業のデジタル化を促進し、乳牛の遠隔見守りや効率的な管理に貢献することが期待される。

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ティティ ズイン

宮崎大学

Woven by Toyota の ADAS 検証環境の進化：Arene Reactor + RoadRunner による 3D シミュレーション

Arene Reactor は、ADAS のテストと検証のためのウーブン・バイ・トヨタのシミュレーション・ソリューションである。ASAM OpenSCENARIO^® や ASAM OpenDRIVE^® 等のオープンスタンダードを活用することにより、ユーザーが既存の資産を最大限に活用できるようにしている。MathWorks 様との密な協力のもと、RoadRunner を統合したワークフローを開発し、3D ワールドやシナリオの作成を容易にした。このセッションでは、これらの活動の紹介とともに新しいユーザーのオンボーディングのハードルを大幅に下げた方法を紹介する。

Robin Reckmann
山田 浩史
松岡 伸太郎

ウーブン・バイ・トヨタ株式会社

小型月着陸実証機SLIM向け月着陸シミュレーションの事例紹介

宇宙機制御の分野では、地上で無重力を模擬できない等の制約から、シミュレーションによる検証を数多く実施している。その中でもMATLAB^®、Simulink^®は多く活用されており、小型月着陸実証機（SLIM）においても活用された。宇宙開発に携わり始めたばかりの方でも宇宙機の制御の動作を理解することが容易となる強力なツールであるが、目的に応じて、モデル化の範囲やシミュレーション方法を適切に設定することが重要となる。本講演では月着陸シミュレーションという観点で、モデル化範囲を非常に限定し分かりやすくした例（主に教育や初期検討向け）と、実際の搭載ソフトウェア検証レベルでの動きの例としてSLIMでの活用事例を紹介する。

杉田 幹浩

三菱電機株式会社

Simulink資産を活用したクラウド時代の次世代車両制御

SDV(Software-Defined Vehicle)化していく将来を見据えて、クルマやインフラがクラウドで繋がるシステムの開発が必要である。弊社にはMATLAB^®、Simulink^®で開発してきたソフトウェア資産があり、これらをWebアプリケーションでも活用すべく、MATLAB、Simulinkをクラウド上で実行し車両を制御するシステムを開発した。本発表ではクラウド上でのMATLAB、Simulink実行方法や車両制御システムの構成について紹介する。

古川 大貴

株式会社デンソー

車両における異音検出のための音源探査システム開発 ～アプリ化と自動計測～

弊社における自動車開発では近年の電動化に伴い、 インバータノイズ等のこれまでには無かったような高周波帯の騒音対策が必要となっている。 一方で依然として低周波における対策ニーズも高い。 そこで、 信号処理技術を活用し、高/低周波でロバストに音源を特定できるシステムを開発した。 さらにこの技術を応用し、 ガタツキや擦れによる異音評価実験の、 長期化する負荷サイクルテストを自動評価するシステムも開発した。

土渕 将輝

日産自動車株式会社

ソフトウェア開発プロセスを強化するトレーサビリティ環境の構築

電動化や自動運転への対応によるソフトウェアが増大している中、効率的な開発プロセスの構築が急務である。効率的な開発の実現のためには、要求分析からテスト検証までの一連の繋がりの見える化が必要であると考える。本講演では、USDMによる仕様要件化を軸としたトレーサビリティ環境構築によるソフトウェア開発プロセス強化活動について紹介する。

池戸 雄哉

株式会社アドヴィックス

自動走行を目指した除雪車のシミュレーション技術開発

少子高齢化により作業者不足が深刻化する中で、ロータリ除雪車においても自動化・省力化が求められている。NICHIJOとして初となるロータリ除雪車の自動走行開発に取り組むにあたり、車両製造前・車両出荷後の車両がない期間での開発着手のため、除雪車のシミュレーション技術の開発に取り組んだ。NICHIJOにおけるMILSを中心としたモデルベース開発導入のプロセスと、その活用法について紹介する。

後藤 遼二

株式会社NICHIJO

無線式列車制御システムに実装するリアルタイム速度監視ロジックの開発

鉄道業界では、人手不足に伴う信号装置などの保守業務の負担が増大している。特に、地方鉄道において影響が大きく、保安システムのスリム化が求められることから、当社では2019年度より、地方鉄道向けの無線式列車制御システムの開発を進めている。本システムでは、車軸に取付けられた速度発電機(TG)の信号を基に列車位置検知を行うが、地方鉄道特有の課題があり、TGを代替する列車速度検知手段が必要となった。そこで、MATLAB^®を使用して、GNSS、IMUセンサを用いたカルマンフィルタをベースとする列車速度推定アルゴリズム、および車上装置-センサ間のデータ同期とリアルタイムモニタリング・ロギングを実現するアプリケーションを開発し、実車試験にてアルゴリズムの性能を評価した。本講演では、一連の開発内容について紹介する。

瀬戸口 裕亮

日本信号株式会社

交通標識認識システムのための仮想シミュレーション環境

交通標識認識システム（TSR）は、カメラなどのセンサーが交通標識や道路情報を認識し、その情報を車両のメーターやヘッドアップディスプレイに表示することで、ドライバーによる標識の見落としを防ぎ、安全運転を支援する先進運転支援システム（ADAS）の一つである。近年、システムの複雑化や法規制の厳格化に伴い、TSR開発におけるテスト条件は多様化している。この結果、実車検証には膨大な時間とコストがかかることが課題となっている。そこで弊社では、開発効率の向上を目的として、RoadRunner製品とMATLAB^®、Simulink^®を連携させた仮想シミュレーション環境を構築した。この連携環境により、実車検証の一部をシミュレーションで代替し、効率的かつ効果的なテストが可能となった。本講演では、構築した仮想シミュレーション環境の詳細や、TSR開発における活用事例について紹介する。 

山内 優

マツダ株式会社

丸橋 悠人

マツダ株式会社

MBAC活動報告 ~MathWorksツールを用いた航空機システム設計の考察~

MBAC（Model-Based Aviation development Consortium）は、航空機関連企業の連携を通じて、モデルベース開発（MBD）手法の適用拡大を目指し、2020年から活動を続けている。現行の開発プロセスの課題やモデルを利用することの期待について議論する開発プロセス課題検討ワーキンググループ（WG）では、モデルを用いた開発の具体像が議論のみでは想像しにくいという問題に直面していた。特に、システム設計、コンポーネント設計、ソフトウェア設計など、設計対象やフェーズ、モデルに求められる抽象度の違いが、議論の統一を妨げていた。このため、共通の理解を促進するためのサンプルモデルの必要性が高まり、サンプルモデルWGを新たに発足し2024年活動を進めてきた。本講演では、航空機システム開発プロセスに関するガイドライン ARP4754B を基に、 System Composer™ や Simulink Fault Analyzer™を用いたシステム設計の参考となるモデル構築活動に加え、2024年度に活動した標準化調査WG、DO-331・モデル検証WG、MBD導入効果事例調査WGの活動について紹介する。 

坂井 俊哉

株式会社IHI

Polyspace環境による静的検証の効率化 

近年、SDVへの対応に伴い車載ソフトウェア開発における静的検証の状況が大きく変化している。これまでと異なり製品が外部のネットワークに接続するようになり、サイバーセキュリティ対応の為に必要となるコーディングルールが追加されている。またこれまでECUソフトウェア開発の大部分では制御用ソフトウェアが中心でC言語しか用いられてなかったがアプリケーション用のソフトウェアとしてC++言語が採用されるようになっている。ソースコードの容量が増加している為、これまで以上に静的検証の効率化が必要とされている。そのような動向を受け当社製品においても、製品要求としてMISRA C以外のコーディングルールに対応が求め始められた。しかし社内のソフトウェア開発においては新たなルールに対する標準的な手法が制定されておらず、プロジェクト毎に固有になる恐れがあった。そこで静的検証における標準のルールとツールを選定した。ツールとルール選定においてはサイバーセキュリティのコーディングルールとC++言語に対応する事を目標とした。また開発規模の増大に対応する為、高効率な静的検証の手順を整備し環境を導入した。 

久保田 正俊

日立Astemo株式会社

解説！センサー信号向けエッジAIモデルの導入

センサーや音等の時系列信号に対してAI技術を応用することで、官能評価の自動化や、ルールベースによる判定の高度化が可能となる。その際にキーとなるのは三つ。一つは信頼性の高い"信号処理環境"、二つ目は初心者でも扱いやすい"AI設計環境"、そして三つ目は、信号処理とAIとを組み合わせたシステムをエッジへ実装するための"統合プラットフォーム"。本セッションの前半では、音声・音響処理をアシストするAudio Toolbox™を中心に、信号処理技術を応用した各種機能や例題を紹介する。後半では、MATLAB^®が有するコード自動変換機能を使って、AIモデルなどのアルゴリズムをエッジ実装する例を紹介する。また、メモリ制約のあるエッジデバイス向けに、モデルやコードを最適化するための手法にも触れる。信号処理やAIモデル作成、エッジ実装の経験を問わず、どなたにでもご参加いただきたい。

竹本 佳充

MathWorks

田口 美紗

MathWorks

設計開発のデジタライゼーションに向けた社員教育の実践とIPモデリングの実例

モデルベース開発（MBD）は、産業界で急速に普及している。MATLAB^® 、Simulink^®はその中心的なツールである。弊社の目指す設計開発のデジタライゼーションには、 社内でのMATLAB、Simulinkのスキル向上、人材育成が非常に重要である。本講演では、これまで行ってきた社内教育の取り組み、PLLを一例としたアナログIP開発におけるモデリング法、特性検証法について詳しく解説する。

檜山 直晃

ルネサスエレクトロニクス株式会社

3Dデジタルツインによる鉄筋結束ロボットの開発　～初のロボット開発で展示会出展を果たすまで～

弊社は本年1月、米国ラスベガスで開催されたWorld of Concrete 2025に、自律移動式の鉄筋結束ロボットをコンセプト展示し、高い自律性と結束スピードで好評を得た。ロボット開発は、ホッチキスや釘打機など、ハンドツールが主な事業である弊社にとって初めての挑戦であり、何もない状況から開発を推進できた要因は、Simulink^®を用いた3DデジタルツインによるMBDプロセスの採用と、それによって可能になった専門領域横断の開発スタイルだった。本講演では、開発中に発生した課題やそれを解決するための取組み、今後の展望を紹介する。

揚原 紀元

マックス株式会社

未来の水力発電オペレーション：マルチエージェント強化学習で匠の技に迫る!

利根川水系には、治水、利水、発電といった異なる目的を持つダムが複数あり、その下流には多くの水力発電所が存在する。従来、これらのダムはそれぞれの目的を達成するための連携運用を匠の技で行ってきた。連携運用による最適化の難易度は非常に高く、匠の技を再現、あるいはそれを超えるシステムは存在しない。この結果、再生可能エネルギーを最大限活用できず、さらに増発電となる余地が残されていた。この課題に対し、深層強化学習を活用した意思決定モデルをMATLAB^®で構築した。このモデルは、ダム管理者の経験知を基に、複数ダムの連携運用を複数のエージェント (マルチエージェント) で最適化し、治水及び発電他の利水の制約条件を遵守しながら最適な発電オペレーションを実行する。結果として、従来の運用を超える大幅な増発電が実現し、水力発電オペレーションの効率が向上した。制約条件を完全に遵守することは課題として残るものの、実績運用の発電量を上回るオペレーションケースを得ることができた。

石垣 顕

東京電力リニューアブルパワー株式会社

3Dシミュレーションを活用したマルチモーダルSLAM開発

SLAM（Simultaneous Localization and Mapping）は、lidarやカメラなどのセンサーを用いてモビリティの位置を推定する技術であり、自律走行モビリティの開発において不可欠な技術である。SLAMの精度は周囲の環境に影響されるため、シミュレーション環境でさまざまな条件をテストし、システムの剛健性を確保する必要がある。本セッションでは、SLAMとセンサーフュージョンの開発における実機測定結果とシミュレーションデータの併用について紹介する。シミュレーションの構築では、周囲環境およびセンサーモデルを重視した。まず仮想3D環境を作成し、次にSimulink^®を用いてlidar、カメラなどのセンサーモデルを構築した。その後、小型モビリティモデルを展開し、Unreal^® Engineでレンダリングされた環境内でデータを収集した。SLAMを適用することで、実機データと合成データの関連性を通じて位置推定に与える影響を確認した。最後に、マルチモーダルセンサーフュージョンおよびSLAMにおけるMATLAB^®とSimulinkの活用について議論し、アルゴリズム開発の有効性を示す。この研究が小型モビリティシステムの開発を加速することを期待する。 

李 蕊白

トヨタ自動車株式会社

Simulinkを活用したHonda E-Clutchの制御開発

Honda E-Clutchの制御開発にSimulink^®を用いたモデルベース開発を適用した。先行技術開発では、完成車要求の仮説を実証するためにラピッドプロトタイピングを活用した。量産開発移行時にはモデル品質を高めるための活動を実施し、量産開発では、MILSを活用した検証を実施した。先行技術開発から量産開発に至るまでフェーズ毎の目的に合致したSimulink活用事例を紹介する。 

竜﨑 達也

本田技研工業株式会社

次世代ガスタービン制御手法の開発 ～モデルベース開発による制御ロジック開発/検証の道のり～

世界のエネルギー需要は今後も増加する見通しであり、発電用大型ガスタービンの需要は益々高まっている。再生エネルギーの増加に伴い発電用大型ガスタービンに求められる役割は変化しつつあり、一層の高負荷変化運転が求められている。高負荷変化運転の実現には、過渡状態での安定燃焼実現、出力やタービン入口温度の制御性向上、機器保護のための制約条件内での運転が不可欠である。これらを実現すべく、物理モデルに基づくタービン入口温度推定手法と将来を先読みして制御するモデル予測制御を組み合わせた次世代ガスタービン制御を開発した。MATLAB^®、Simulink^®を活用したモデルベース開発によりSILS/HILS/実機検証を繰り返し行うことで高い品質を確保し、当社実証発電設備にて高負荷変化運転を実証した。本講演では、本技術の概要、モデルベース開発による制御ロジック開発/検証の道のり、当社実証発電設備での検証状況について説明する。 

岸 真人

三菱重工業株式会社

羽賀 僚一

三菱重工業株式会社

（準備中）

（準備中）

外輪 徹志

日本精工株式会社

音響XRによるリアルとバーチャルを融合した音響体験の創出

私たちの研究室では、3次元音響を用いた音のXR(VR)の研究を進めている。音のVRはエンターテインメントのみならず、会議、教育、訓練、芸術、医療、高齢者・障害者支援など日常生活の多岐に渡る局面において、対面と同等のコミュニケーションを提供できる。音のVRの本質は3次元的な音の方向感と距離感の再現であり、これにより音空間の臨場感やリアリティが再現される。音の3次元再生では聴取者の頭や耳介に起因する頭部伝達関数を用いるが、頭部伝達関数には顕著な個人差があり、高精度な音のVRは未だ実現されていない。私たちは各聴取者に適合する個人化頭部伝達関数を生成するモデルを構築し、MATLAB^®のApp Designer用いて一般の聴取者でも容易に個人化頭部伝達関数を生成できるアプリを開発した。このアプリを用いて、NTTコンピュータ&データサイエンス研究所と共同で音響XRを活用したサッカー観戦の実証実験を国立競技場で実施した。会場の歓声や選手がボールを蹴る音の臨場感に加え、あたかもアナウンサーや解説者が試合状況・戦術、選手の情報などを周囲から解説してくれているような、新しい観戦体験を提供した。 

中村 風香

千葉工業大学

飯田 一博

千葉工業大学

次世代作業機のプロトタイプ開発におけるMATLABの活用

建設業における労働力不足解決のために、手作業の自動化による省人化を目指す。自動化実現のために、Series Elastic Actuator（SEA）による力制御機能を開発し、SEAを2tクラスのバックホウに実装した次世代作業機のプロトタイプを開発した。プロトタイプは短期間での開発が求められ、開発効率向上のためにMATLAB^®、Simulink^®を活用した制御開発、また力制御機能の開発ではSimscape™を活用した初期検討にも取り組んだ。 

平松 敏史

ヤンマーホールディングス株式会社

ライトニングトーク

ライトニングトークはMATLAB を使った面白いことや楽しい企画、意外な活用法、趣味で極めた研究などをショートセッションで次々にご発表いただくプログラムです。会場ホワイエ内の特設スペースで開催され、登録不要でどなたでも立ち止まってご視聴いただけます。一部発表は14：00台の休憩時に行われます。内容は予告なく変更される場合がありますのでご了承ください。 

ライトニングトーク発表内容（発表者）※順不同 

• MATLABで空間図形を描こう！ （MacLove） 
• GNSSとIMUによる位置推定評価における ROS 2とMATLABの活用事例（鈴木 元哉） 
• 点群処理を利用してお城の図面を作成しよう（板倉 健太） 
• AIで地球温暖化に挑む！（Dr.Plantメンバー） 
• キッズトラッカー(多機能追跡ロボット)（KidsTracker） 
• 転倒防止ツール『てんとうくん』（すけるてくたーず） 
• ドライビングモニタリングシステムに挑戦！（ロックマン） 
• 筋肉くん（筋肉君メンバー） 
• スマートなみかん栽培のために（岡田 結衣）
• ニューラルネットワークを用いた リアルタイム魚類検出・追跡システムの開発（松本 慎太郎、大塚 雄日）